蜷川幸雄さん、ご冥福をお祈りします。
2007年、僕は、蜷川幸雄演出の舞台「エレンディラ」に出たことを昨日のことにように覚えています。
彩の国さいたま芸術劇場に毎日、毎日通いました。
まだ、演じるということはよくわかっていなかったのかも?と若い頃の自分を思い出すと少し恥ずかしい気持ちになります。

毎日、居残りのような稽古を相手役の美波さんとしていました。
いつも蜷川さんはつきあってくれて、「俺もだいぶ気が長くなったな。」と独り言をよく言っていました。

そして、舞台稽古の直前、事故が起きて、僕の足はあくはずのない床の中へずり落ちた。本当に痛くて、骨が折れたような痛みでした。
すぐ、病院に行き、手当をしたのだけど、足は腫れ、痛みをこらえるのに必死でした。

蜷川さんは、本番の前に僕の楽屋に訪れてこう言いました。

「中川は、痛みというものがよくわかっていない。この中川の役のウリセスは痛みを抱えた青年だ。この役を演じるために、神様はお前に怪我を負わせたんだよ。」

僕は、妙に納得して初日の舞台は平静に迎えられた。

そのあとの話。
マネージャーから、「俺、うまいよな。」と言っていたと聞き、大笑いしたことを思い出す。

そして、そのとき、一緒に現場で頑張っていた藤田俊太郎さんと今年、ミュージカルの舞台を演ります!
蜷川さんに見ていただきたかったな、、、。

蜷川さん、ありがとうございました。

ご冥福をお祈りします。

中川晃教
11:01
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